デッドリフトには色々種類があり、その1つに今回紹介するスモウデッドリフトがあります。
このスモウデッドリフトは、まるでお相撲さんが四股を踏むかのようなフォームで行うデッドリフトなため、このような名前が付けられたそうなんですよ!
日本だけの呼び方だけかと思いきや、普通に海外でもこのデッドリフトのやり方はスモウデッドリフトと呼ばれており、ワールドワイド何だなあと関心をしてしまいました。
さて、実際に普通のデッドリフトとの明確な違いはどこなのか、どのような効果を私たちの身体にもたらしてくれるのかなどを具体的に解説をして行こうと思います。
Contents
スモウデッドリフトのやり方を詳しく!
まずは、スモウデッドリフトのやり方についてです。
セットの仕方までは普通のやり方と同じですね。デッドリフトのやり方のページに書いていますので、こちらを参考にしてみて下さい。
さてここからが変わってくるところになります。一般的なデッドリフトは肩幅より少し広めにスタンスを取るのですが、スモウデッドリフトの場合はかなり足を広げます。
そう、まるで関取が四股を踏む様な腰を落とした体勢と言うと分かりやすいかもしれませんね。爪先は真っすぐ前を向かせるのではなく、ほんの少し外側に向ける事で股関節が開くのでより行いやすくなりますよ。
普通のデッドリフトとの違いは?
このようにスモウデッドリフトでは、一般的なやり方よりもかなり足を広げると言う明確な違いがあります。
普通の足幅で行うデッドリフトの場合は、脊柱起立筋や太ももの前側の筋肉に効きやすいのに対し、こちらのスモウデッドリフトの場合はどちらかと言えば、お尻や太ももの横の内転筋の筋肉を鍛えるのに向いています。
たまに、頑張って行っているにも関わらずデッドリフトで背中に刺激が入らない、と言う方もいらっしゃるようですが、もしかしたら足幅を広げ過ぎたフォームであるスモウデッドリフトで行っているのが原因かもしれません。
正しく行えてさえいれば、なかなか背中が効かないと言う事は考えられにくいですので、その場合はもう少し足幅を狭めながら行う事で背中の下部にばっちり刺激が入ると思いますよ!
上げる距離は短くなる
足を広げて行うデッドリフトなため、バーベルやダンベルが動く距離は通常のものよりも短くなるのが特徴です。
ただ、初動負荷がかなりかかってしまいまして、一度上げてしまえば流れで行う事が出来ますが、慣れていないと普通のデッドリフトよりも上げるのがしんどく感じるかもしれませんね。
メインとして使われる筋肉
足幅を狭めたデッドリフトでは、主に脊柱起立筋が使われるのに対してスモウデッドリフトでは下半身の筋肉がメインとして使われます。
なのでその日にどこを鍛えるのか次第では、この2つのやり方はきちんと区別しておく必要があります。背中の日なのに、スモウデッドリフトで行ったんではお尻ばっかに効いてしまいもったいないですよね。
1日で色々な個所を鍛えたい方であれば別ですが、背中だけを鍛えて行くのであれば、ラットプルダウンやダンベルローなどのトレーニングとともに、足幅を狭めたコンベンショナルデッドリフトを行っていきましょう。
もしくは、上半身の筋肉はもの凄く発達しているのに、下半身が上半身に比べて貧弱(チキンレッグとも呼ばれたりします)な場合は、補助トレーニング目的としてスモウデッドリフトを取りいれてもいいかもしれないですね。
スモウデッドリフトで得られる効果は?
スモウデッドリフトでは全身を鍛える事が出来る優れた種目ですが、特に下半身の筋肉が爆発的に使われていきます。
そのため、ボリュームがある馬のような脚を手に入れたい男性を初め、綺麗で引き締まったお尻を手に入れたい女性まであらゆる方におすすめのデッドリフトです。
下半身の筋肉は全身の筋肉の中でも70%を占めるほど密集した部位ですので、しっかり鍛え込む事で基礎代謝の向上が見込めるなど、ダイエット効果にも期待出来ます。
お尻の筋肉(大殿筋)やハムストリングス、太ももの内側である内転筋などを複合的に鍛える事が出来るのは、バーベルを使った筋トレではスクワットとスモウデッドリフトが効果的なんですよ。
高重量を上げたい方はスモウデッドリフト!
健康志向でトレーニングを行うのではなく、俺は誰よりもデッドリフトで高重量を扱いたい!パワーリフティングの大会に出るぞ!と意気込んでいる方は、こちらのスモウデッドリフトがおすすめ。
コンベンショナルデッドリフトよりも上げる範囲が狭くなる事、さらには体の中でも比較的大きな筋肉である下半身の筋肉を大きく使う事が出来るのが高重量を上げられる理由ですね。
また、一般的なコンベンショナルデッドリフトの場合ですと、欧米人のような胴が短く腕や脚が長いタイプはすんなりと上がるのに対して、胴が長く腕が短い日本人では記録を残すのが難しいとされています。
逆にスモウデッドリフトは腕が欧米人にとってみれば、凄いやり辛く感じると言います。以下の動画はパワーリフターの三土手さんと言う方がデッドリフトを行うシーンなんですが、彼もパワーリフティングの競技ではスモウデッドリフトを取りいれているようですよ。
しかし、デッドリフト300kgを3レップですか・・・。
サクサク上げているのを見ると、100kgぐらいなんじゃないかと錯覚を起こしてしまいます。(笑)
スモウデッドリフトのまとめ
コンベンショナルデッドリフトとスモウデッドリフトの明確な違いは、スタンスを取る時の脚の幅です。
そして、脚の幅を広げていくにつれ筋肉に入る刺激が、脊柱起立筋からお尻や内転筋などへ移っていくと言うのがポイントでした!
このスモウデッドリフトは、腰の怪我をしにくいと言うメリットがありますので、一度もデッドリフトに取り組んだ事のない方はこちらのスモウデッドリフトから始めてみても良いかもしれませんね。
そして、ある程度慣れて来たら足幅を微調整して行きながら、自分にとって1番効かせられる位置を見つけてみてはいかがでしょう。