肩の筋肉である三角筋や僧帽筋は、身体全体の筋肉の中でも割かし小さな筋肉にあたりますが、ここが鍛えられているとカッコよさに一段と磨きがかかります。
特に三角筋とよばれる上腕骨の付け根に位置する筋肉は、発達していると肩幅を広く見せてくれる効果がありますので是非とも鍛えていきたい筋肉!おまけに小顔にも見えると言うお墨付き。
ただ、肩を鍛えるトレーニングは自重トレーニングだとなかなか厳しいかもしれません。やはりカッコいいシルエットを作り出すためには、バーベルやダンベルなどのフリーウエイトやマシンはほぼ必須であると言えます。
近くにジムが無くて特別な器具を使って鍛えられない・・、と言う方であれば、思い切って自宅にダンベルセットやベンチを購入してみるのも良いかもしれません。これがあるだけでも、肩の筋肉はもの凄い勢いで発達していきます!
それでは、ショルダープレスを始めとした肩の筋肉を鍛えるトレーニングについてご紹介をして行こうと思います!どんなトレーニングをしたら良いのか分からない、と言う方は是非チャレンジしてみて下さいね。
肩の鍛え方一覧
バーベルショルダープレス
バーベルを頭の上に持ち上げる種目はバーベルショルダープレスと呼ばれています。いわゆるコンパウンド種目で、割と高重量を扱えるのが特徴のトレーニング。
後のダンベルショルダープレスよりも上体が安定しやすいので、筋トレを始めたばかりの初心者の方であればこちらのバーベルショルダープレスがおすすめ。ここできちんとした軸を作って行きましょう!
この種目を行うだけでも三角筋が大きく使われる上に、補助的に上腕三頭筋も使われていきます。時間が無い時などはこのバーベルショルダープレスでまとめて鍛えてしまうのもありですよ。
特に三角筋の前部を鍛えるのに最適です。前から見た時にガッチリとしたボリューミーでプロテクターのような肩を目指している方であれば、ガンガン取り組んでみる事をおすすめします。
↓バーベルショルダープレスの参考動画
- バーを顎の下あたりで構えるようにします
- 上体をほんの少し後ろに反らせて肩の筋肉で持ち上げて行きます
- 肘が伸びきる直前でキープをします
- 肩に乗った負荷を出来る限り維持したままバーを下へ下ろしていきます
- 肘は伸ばし切らない事
常に三角筋に刺激を入れ続けるのであれば、バーを上まで上げ切った所で肘を伸ばし切るのは避けておいた方が良いでしょう。伸ばし切ってしまうと負荷が抜けてしまうんですよね。
どうしても完全に伸ばし切った方が効きそうなイメージがありますが、関節が真っすぐになって骨で支えるような形になってしまうと、その分だけ筋肉にかかる負荷が抜けてしまうと言う訳ですね。
負荷が乗った状態でバーを上げ下げするのはかなり辛いですが、最短ルートで筋肉を付けて行くのであれば、ここを乗り切るのがポイントですよ!
- 座った状態で行うと安定する
バーベルショルダープレスは立ったまま行うやり方と、ベンチに座って行うやり方の2種類があります。この内どちらの方が初心者の方におすすめなのかと言えば、座って鍛える方法です。
立ったままですと身体を支えているのは2本の足のみとなるのですが、座った状態であれば2本の足+お尻の3点になりますので、より安定したフォームでショルダープレスが出来るようになるんです。背もたれがあればよりパーフェクト。
ただし、立ちながらのバーベルショルダープレスは姿勢を安定させる必要があるため、無意識の内にお腹周りのインナーマッスルも鍛える事が出来ると言う隠されたメリットもあります。自分の筋力や疲れと相談しながら、どちらのやり方で鍛えていくかを決めて行くと良いでしょう。
- 腕の力をメインにしてあげない
バーを頭の上へと持ち上げると言うトレーニングの特性上、慣れていないと三角筋ではなく二の腕である上腕三頭筋を使いたくなってしまいがちです。
日常生活では肩よりも腕の筋肉を使う機会が多いですので、この方が初めの内は重量を扱えたりしますが、このやり方ではなかなか肩の筋肉は発達して行かないと思います。
腕の筋肉を使いたくなってしまう1番の原因はやはり重量が重すぎる事が挙げられます。きちんと肩の筋肉でコントロール出来るような重量のバーベルで、ショルダープレスをして鍛えて行きましょう!
どうしても肩の筋肉が使われている感じがしないのであれば、ほんの少し重量を下げて腕の筋肉の関与を減らしていくか、フォームを見直してみると言った工夫も大切になります。
ダンベルショルダープレス
ダンベルを左右で2個ずつ持って、同時に真上へと上げていくトレーニングをダンベルショルダープレスと言います。
動作的にはバーベルショルダープレスとほとんど同じで、違う箇所は両手で1つのバーを支えているか、片手ずつ1つのダンベルを持っているかと言う点です。
ジムに通う機会が無い方で、自宅に本格的に鍛えていくのであればこちらが肩の種目のメインとなります。大きく発達した三角筋を目指していくのであれば、ほぼほぼ必須となりますのでチャレンジしてみましょう。
↓ダンベルショルダープレスの参考動画
- ダンベルを膝の勢いなどを使って頭の横に構えます
- 左右均等になるように三角筋の力をメインとして使い持ち上げて行きます
- バーベルの時と同様に、肘が伸びきる直前でストップさせておきます
- ゆっくりと肩の筋肉が引き伸ばされているのを感じながら下ろしていきます
ダンベルショルダープレスは、バーベルショルダープレスと意識するポイントはほとんど同じですので、ここではダンベルを使用する際の注意点やポイントをまとめて行こうと思います。
- 左右バランス良く持ち上げる事
バーベルではこれはそれ程心配はいりませんが、ダンベルでショルダープレスで鍛えていく場合は、左右に持ったダンベルをバランス良く上げていく事が求められるようになります。
バランスが崩れて例えば右が先に上がってしまうような肩の鍛え方をしてしまいますと、身体が左に傾いてしまって左の腰あたりを傷めてしまう場合も。何より見た目もカッコいいとは言えませんよね。
バラバラに上げる癖が付いてしまいますと、なかなか修正をして行くのは難しいですし、間違ったフォームで鍛え続けてしまうと身体全体の姿勢のバランスも崩れてしまいます。
左右均等に綺麗に上げていくのであれば重量設定は欠かせません。フォームが乱れてしまう程重いダンベルを持ち上げても肩の筋肉は成長していきませんので、必ず自分の筋力に合った重量で鍛えて行くのがおすすめです。
サイドレイズ
ダンベルを両手に持ち、身体の前で横に持ち上げて行くトレーニングがサイドレイズです。こちらは三角筋の中でも真ん中に位置する中部が鍛えられていくのが特徴です。
先ほどのバーベル・ダンベルショルダープレスのようなプレス系種目とは打って異なり、三角筋のみを鍛えていく動きになりますので途端に重量が扱えなくなってしまいます。
そのため、ダンベルショルダープレスと同じような感覚で重量設定を行ってしまうと、狙った筋肉である三角筋に効かせる事はおろか、下手をしたら肩周りの筋を傷めてしまう事にも繋がりかねません。
筋トレに慣れている人でも、サイドレイズや後に紹介するフロントレイズやリアレイズでは軽めのウエイトを扱う事が多いです。無理をして重いダンベルは扱わず、きちんと効かせられるものを使用して下さいね。
↓サイドレイズの参考動画
- ダンベルを腰のあたりに構え、肘は軽く曲げておきます
- ほんの少しだけ背中を丸める意識で、三角筋を使ってダンベルを引き上げて行きます
- 頭の上まで持ち上げる必要はなく、肘が肩の高さに並ぶ程度で大丈夫です
- ネガティブ動作を意識してダンベルを元の位置へと戻していきます
- 肘は伸ばし切らない
イメージ的にはサイドレイズで肩の筋肉を鍛えていくとなると、肘をピーンと張った状態で引き上げた方が効きやすそうな感じはしますが、実際にはそんな事はありません。
サイドレイズに三角筋をピンポイントで効かせに行くのであれば、終始肘はほんの少しだけ曲げておくとビシバシ刺激が入るようになります。逆に伸ばし切ってしまうと、伸びた状態を保とうとする働きが生じてしまい、全く無関係の僧帽筋が鍛えられるようになってしまうんですね。
やりやすさ的にも肘は曲げておいた方が動作がスムーズになります。伸ばしておくメリットは一切ありませんので、鏡などを見ながら伸びきっていないかを確認しながら鍛えてみて下さいね。
- 軽めのダンベルから始めてみる
先ほどにも書きましたが、サイドレイズで高重量のダンベルを使って三角筋を鍛えようとしても、一応挙げられはするんだけど肩の筋肉に効いているのかいないのか分からない、と言うような事もよくある話しです。
特に動作や意識するポイントをきちんと抑えられていない初心者さんの場合ですと、挙げる事にだけ捉われてしまい、肝心の「効かせる」事を忘れてしまいがち。
筋肉が強く太くなっていくためにはきちんと負荷が乗った状態である程度の重量を扱う事が重要になってきますので、男性であれば5kgほど、女性であれば2kg程の軽めのダンベルを使ってサイドレイズをして行きましょう。
- 肘から先が上に行きすぎない
サイドレイズと言う動作は、ダンベルを身体の腰のあたりに構え、横もしくは斜め前へと引き上げていく種目です。
上に挙げるとなると肘から先が肩から肘よりも上にあるイメージが強いですが、サイドレイズできちんと効果を実感するのであれば肘から手首にかけてを下に位置させておくのがポイントとなります。
いわゆる、指揮者のようにダンベルを振り上げて行くのは良くないと言う訳ですね。両手にペットボトルの先を身体の内側に向けて持ち、引き上げると同時に中に入った水をこぼしていくようなイメージで行ってみると刺激が入っているのが分かりやすいかと思います。
フロントレイズ
サイドレイズが身体の横に向けて引き上げていく動作であるならば、こちらのフロントレイズは身体の真正面に向けてダンベルを持ち上げて行く種目になります。
挙げる向きが横から前へと変化する事で、メインとして使われていく筋肉の部位も三角筋の中部から三角筋の前部へと変化して行きます。つまり、バランスの良い筋肉を目指すのあであれば、どちらか1つではダメ、と言う訳ですね。
フロントレイズの場合は身体の前で引き上げる動作になりますので、必ずしもダンベルで鍛える必要は無く、バーベルやEZバーと言った道具を使っても鍛える事が可能です。体幹の筋肉がまだ慣れていなくて、肩の筋肉だけを効率良く鍛えていきたいのであれば、まずはこういったバーを使ってみても良いかもしれませんね。
↓フロントレイズの参考動画
- ダンベルを腰のあたりに構え、肘は軽く曲げておきます
- 肘を上に向けるかのようにダンベルを前へ持ち上げて行きます
- この時もサイドレイズ同様に肘を軽く曲げておき、僧帽筋が上がらないように注意
- 僧帽筋が下がった状態を保ったまま、ダンベルを腰の位置へと戻していきましょう
- 僧帽筋があがらない事
フロントレイズでやってはいけないミスとしまして、ダンベルを前へ引き上げていく時に僧帽筋に力が入ってしまってすくんでしまうと言うやり方。
これも自分にとって重すぎるダンベルやバーで鍛えた時に起きてしまう現象で、このままトレーニングを続けていても僧帽筋ばかりが大きくなってしまい、狙っている三角筋前部にはほとんど刺激が入らなくなってしまいます。
軽めのダンベルで効かせる意識を持ちながら腕を上げていくのも1つの方法ですし、どうしても僧帽筋がすくんでしまうのであれば、パートナーに肩を押さえて貰うのも1つの解決策になっていきます。
- なるべく反動を使わない事
ダンベルを前に振り出すようなイメージで鍛えるフロントレイズは、ダンベルが前に行くと同時に上体が後ろに反ってしまうと言う方が非常に多いような気がします。
反動を使うとダンベルが持ち上がりやすくなりますが、筋肉の力を使わずに反動ばかりに頼ってしまいますと、ただダンベルを持ち上げているだけで筋肉は一向に育っては行かなくなります。
これを防ぐためのコツとしまして、ダンベルを前に引き上げた時に上体をほんの少し前傾させるイメージで行う。扱える重量はその分だけ下がってしまいますが、三角筋前部を効率良く鍛えて行けますのでおすすめです。
リアレイズ
鏡に見える部分は身体の前、もしくは横ですが、鍛えるのを忘れてはいけないポイントが身体の後ろの筋肉になります。
いくら前の筋肉ばかり発達していようが、背中周りの筋肉がのっぺりしていたのではちょっと自分としても物足りないですよね。見えない筋肉だからこそ、より一層集中して鍛えていく事が望まれる訳です。
そして肩の裏側の筋肉である三角筋の後部を鍛えられる種目がリアレイズです。動作的にはサイドレイズと似たような感じなのですが、リアレイズでは上体を前に倒して角度を付ける事によって後ろの筋肉が鍛えられるようになります。
この種目をきちんと行っているかいないかで、肩の見た目が大きく異なってきますので、三角筋の前横と鍛えたら、忘れずに後ろを鍛えておく習慣を付けておく事が大切になってきます。
↓リアレイズの参考動画
- ベンチの上にうつ伏せになるか身体を前に屈めてダンベルを握ります
- 姿勢を保ったまま腕を真横に引き上げて行きましょう
- 引き上げ過ぎても僧帽筋や背中の筋肉が収縮してしまいますので、肩の高さまでで十分です
- ゆっくりと筋肉が引き伸ばされながらダンベルを元の位置へと戻していきます
- 重量には特に拘る
リアレイズで特にベンチに突っ伏して鍛えていく場合、上半身が固定されている状態ですので、身体の反動を使って上げる事が出来なくなってしまいます。
そのため、サイドレイズやフロントレイズ以上に重たいダンベルで持ち上げる事が難しくなってしまいます。無理をしてヘビーなものでトレーニングしてしまうと、筋肉に適切な刺激が入らなくなってしまいますので気を付けて下さいね。
あくまでも三角筋後部に効いている状態を常にキープしておく事が、筋肉を肥大させていくためのコツになります。最初は5kg程度でも全く焦る必要はありませんので、まずは効かせる事を身に付けておくと良いですね。
- 身体が起きないように意識をする
リアレイズでは、上体を倒しておく事で始めて三角筋後部に刺激が入るようになります。つまり、動作中は常にこの姿勢を保ち続けながらダンベルを引き上げていく事が重要であると言う訳ですね。
ありがちなミスとしましては、ダンベルを下げていくネガティブ動作の時は問題なく行えているのですが、ダンベルを引き上げていくと言う過程で身体が起き上がってしまうと言うものがあります。
上体が起き上がってしまうのは、普通のサイドレイズとあまり変わらない刺激が三角筋に加わる訳ですので、リアレイズの意味がほとんど無くなってしまいます。常に腹筋に力を込め、上半身をブラさないようにするのがコツです。
三角筋後部を鍛えるならリアレイズがおすすめ!やり方や効かせるためのコツは?
シュラッグ
今までのトレーニングは、三角筋と呼ばれる肩幅に関与する部分の筋肉を鍛える筋トレでしたが、肩の筋肉は三角筋だけではありません。忘れてはいけないのが首の付け根に位置する僧帽筋。
僧帽筋が発達していると、大迫力の首元から肩のラインを手に入れる事が出来ますので、男らしく逞しいシルエットを手にしたいのであれば絶対に鍛えておいて損は無い身体の部位となります。
そしてこの僧帽筋だけをビシバシ鍛えて行けるトレーニング種目がシュラッグです。動作自体は地味で楽しみが無いと言う方も多いかもしれませんが、そのトレーニング効果は凄まじいものがあります。
バーベルの他、ダンベルでも気軽に鍛える事が出来ますので、ジムに通えないホームトレーニーの方であっても安心して鍛えていく事が出来ますよ!
↓シュラッグの参考動画
- バーベルもしくはダンベルを身体の前か後ろで構えます
- 肘は曲げずに僧帽筋を目一杯収縮させて上へと持ち上げて行きましょう
- 可動域が狭いトレーニングですので、トップで少しキープしておくと効果的です
- 僧帽筋が伸ばされるのを感じながら力を徐々に緩めて行きます
- 肘を曲げて持ち上げない
やり方のところでも書きましたが、シュラッグでバーを上へと持ち上げて行く時には肘を曲げて上腕二頭筋の力を借りないように注意して下さい。
なかなか僧帽筋に効いている感覚が味わえない、どちらかと言えば腕や三角筋ばかり使われているような気がする、と言う場合には肘が曲がっている可能性が十分に考えられます。
あくまでも三角筋後部に効いている状態を常にキープしておく事が、筋肉を肥大させていくためのコツになります。最初は5kg程度でも全く焦る必要はありませんので、まずは効かせる事を身に付けておくと良いですね。
- 持ち上げる時に首を下げる
より僧帽筋に強い収縮を感じる事を目的とするのであれば、バーを上へと持ち上げると同時に首を下げて肩をすくめるようなイメージで行うのがおすすめなやり方となります。
ただ首回りの筋肉を収縮させる時はバランスが取れているかが重要です。どちらか一方に負荷が偏った状態で引き上げますと、場合によっては首を傷めてしまう可能性がある事もお忘れなく。
そのため、シュラッグで特に高重量で刺激を与える場合には、自分の前に鏡を置いて均等に負荷がかかっているかを目視しながら鍛えていくのがおすすめです。怪我だけは絶対にしたくありませんもんね・・・。