バランス良く胸の筋肉を付けて行くのであれば、ベンチプレスだけをガッツリとやり込むのではなく、このインクラインダンベルフライをメニューに組み込んでいくのが効果的です。
通常大胸筋は、上部、中部、下部と分けられているのですが、ベンチプレスだけではこの内の中部しか鍛えられないんですね。そこでインクラインダンベルフライのように角度を付けて刺激を加える事で、大胸筋の上側にも効かせられるようになると言う訳です。
そこで今回の記事では、30~45度ど角度を付けたインクラインダンベルフライの正しいやり方や、より効果を実感出来るポイントなどを初心者さん向けに解説をして行こうと思います!
Contents
インクラインダンベルフライのやり方
1.ベンチを30~45度に設定しておく
まずはインクラインダンベルフライの肝である、角度を付けたベンチを用意しておく事から始めて行きます。角度を付ける事によって、一般的なダンベルフライでの刺激が中部⇒上部へと移行するようになりますので、正しく角度を設定する事は美しい大胸筋を作り出すためのポイントです。
目安としましては、人によって効かせやすい角度は異なるのですが、だいたい30~45度あたりに設定をしておくと効果を実感出来るようになると思います。
ちなみに私の場合は、45度に倒した状態でのインクラインダンベルフライが、自分にとっては大胸筋に1番効果が高いような感じがしました。
2.胸の前でダンベル同士を合わせる
ダンベルを手に持ちましたら、背中をきちんとベンチに付けた後に腕を胸の前に持っていきます。これがインクラインダンベルフライのスタートポジションになります。
この時にダンベルの重さに負けてしまって猫背になってしまう場合があるのですが、猫背になってしまうとダンベルフライ特有の強烈な胸のストレッチを感じられなくなってしまいます。
しっかりと肩甲骨を寄せて胸を張ると言う、大胸筋のトレーニングでは必須の姿勢をここで作っておきましょう。動作中に姿勢が崩れないように、動作前から意識をしておく事が大切です。
肘は完全に伸ばしきる必要はなく、ほんの少しだけ曲げておくと腕に無駄な力がかからなくなってやりやすくなりますよ!
3.息を吸いながら胸のストレッチを感じるように下ろす
正しいスタートポジションを作る事が出来ましたら、息を吸いながらダンベルが胸を中心にしてまるで孤を描くようにゆっくりと下ろしていきます。
この時も何も考えずに上げる時だけを意識してストンと下ろすのではなく、下ろしていくと同時に胸の筋肉がじわーって伸ばされているのを実感出来るとより効果的です。
これをネガティブ動作と言うのですが、引き伸ばされる動きをきちんとこなしていくと、より筋肥大を見込む事が出来ますので、ここでついでに覚えておきましょう!
下ろした時に手と手を結ぶラインが、ちょうど胸にぶつかるところまで下ろせば十分です。これ以上下ろしてしまいますと、肩の筋肉に効いてしまったり関節を傷める原因にもなります。
4.息を吐きながら胸の筋肉を収縮させていく
ダンベルを下げ終えましたら、今度は息を止める事なくフーっと吐いていきながら腕を上げて元の胸の前まで戻していきます。
よくありがちなミスとして、腕の力を中心にダンベルを持ち上げたくなってしまいがちですが、意識するポイントはやはり胸のトレーニングですので大胸筋が収縮されているか。
ダンベルを上へと持ち上げていくにつれて、胸の筋肉をギューット締め付けられているような感覚を持ちながら行うと効果的です。胸に効かせると言う感覚が分からないと言う場合には、胸を張っておくとどのようなものかが分かるかと思います。
ダンベルを上げ切った所でインクラインダンベルフライの1回の動作が終了になります。そのまま2回,3回と数をこなしていき、10~15回ぐらいを目標に3セット行ってみましょう。
胸にビシバシ効かせるためのコツは?
1.胸を張る姿勢を常にキープしておく事
インクラインダンベルフライで最大限効果を無駄にしないようにするのであれば、肩甲骨を寄せて胸を張ると言う姿勢無しには行う事は出来ません。
特に体幹の筋力が弱い方ですと、無意識の内に姿勢が崩れて動作中に背中が丸まってしまうと言ったケースも多いです。効かせるためには、常に胸を張っておく事が重要になります。
身体に無理な負荷が加わってしまう事で、姿勢を保てなくなってしまう場合も考えられますから、扱うダンベルの重量には捉われず、自分にとって効かせられるダンベルを選ぶのもコツになりますね。
2.肩がすくまないように意識
特に高重量を扱ったインクラインダンベルフライを行う場合、だんだん筋肉に疲れを感じてくると、胸にかかる負荷を減らそうと肩をすくめてしまうかのように上がってしまう場合があります。
肩が上へと行ってしまう事で、ダンベルを降ろした時に肩自体がブレーキとしての役割を担ってしまいますので、胸に効かせようと思っても大胸筋のストレッチを十分に感じる事が出来ないのです。
疲れてしまった時こそストリクトな動作を心がけると言うのは非常に大切で、苦しいのですが極力肩がすくまないように肩甲骨を若干下げる意識で行うと、最初から最後まで大胸筋に刺激が加わったインクラインダンベルフライを行えると思いますよ。
3.効かせられる重量で行う
あまりに自分にとって重いダンベルでインクラインダンベルフライを行っても、肩や肘の関節を傷めてしまうだけで大胸筋に効かないなんて事も多いです。
必ずしも筋トレでは重いダンベルを扱えば筋肉が大きくなる訳でもありませんので、何kgにするべきかに捉われる事なくちゃんと効かせられるようなダンベルを選ぶと良いです。
高重量を扱う胸のトレーニングは、ベンチプレスのようなコンパウンド種目に任せておき、あくまで追い込む事を目標としたトレーニングにしておくのが効果を実感出来るコツです。
順番もいきなりインクラインダンベルフライから取り組むのではなく、ベンチプレスを行って既に疲労を抱えた状態のまま取り組むと良いでしょう。乳酸を出し切るようなイメージですね。
胸の内側を鍛えるのにとっても効果的!
胸を大きくしたい方が真っ先に取り組む種目は、プッシュアップやベンチプレスと言った大胸筋を鍛えるための王道なトレーニングです。
でも、これらの種目は全体のボリュームを出したい時には本当に効果的なのですが、胸の内側を鍛えられるか、と言うと若干怪しい所があるんですよね。
もちろん、プッシュアップやベンチプレスで鍛えるのが楽しい!のであれば強制はしないのですが、バランス良く鍛えていくのであれば鍛えにくい胸の内側を鍛えられるインクラインダンベルフライを取りいれて行く事をおすすめします。
胸の内側の筋肉が鍛えられていると、ラインがくっきりと現れるようになりますのでよりカッコいい身体に近づく事が出来るんです。
三角筋に刺激が効いてしまう場合は?
インクラインダンベルフライは胸を中心としたトレーニングですので、肩の筋肉である三角筋ばかりが疲れてしまうのはちょっとマズイです。
やり方やフォームが間違っている、扱う重量がヘビー過ぎるなど原因として考えられる事は複数あるのですが、正しく行えているはずなのに三角筋が痛いと言う場合は背中が丸くなって肩を尖らせてはいませんか?
先ほどのやり方のコツの所でも書きましたが、肩を尖らせてしまうとこれ以上腕が下へと動かなくなってしまうため、三角筋に無理な負担がかかっているから大胸筋に効いた感じがしないし、肩が痛くなったりするんですよ。
ですので、まずはしっかりと胸を張る姿勢を意識をしながらインクラインダンベルフライを行う事で、狙った筋肉に効かせられるようになると思いますよ!
自宅でバランスボールで鍛えるのもアリ
インクラインダンベルフライ・・?何だか名前が長くてすっごい複雑そうなトレーニングなイメージ・・と思い浮かべる方も、少なからずいらっしゃるかもしれません。
でも、実際にはそこまで難しい運動ではなく、角度を自由自在に変えられるベンチとダンベルさえあれば筋トレ初心者の方でも十分効かせる事が出来る種目になっています。
ただ問題なのが、自宅にフラットベンチしかなくて角度が付けられない場合。そんな時にも工夫次第ではインクラインダンベルフライの代わりのようなトレーニングを行う事だって出来ます。
例を挙げるとするならばバランスボール!ボールを背もたれの代わりにして、お尻をちょっと引いておく事である程度は角度を付ける事が出来ますよね。この状態で鍛えてみるのも全然良いと思います。
ですが、やはりバランスがベンチと比べると圧倒的に悪いため、重いダンベルでトレーニングはなるべく避けておいた方が良いでしょう。軽めの重量でスロートレーニングを意識するイメージで行いましょう。
あくまでもバランスボールはインクラインベンチが無い時の最終手段ですので、本格的に鍛えるのであれば、やはりジムで鍛えるか自宅に角度を変えられるベンチを購入するかの2択になりますね。