ディップスは特にベンチやダンベルなどのトレーニング器具は必要とせず、イスの背もたれさえあればどこでも鍛えられる便利なトレーニングです。
自重トレーニングをメインにしていて、腕立て伏せの負荷だけではパンプアップを感じられなくなるまでに成長したのであれば、どんどんディップスを取りいれて行きたいですね!
ディップスを行う事で得られる主な効果は、主に大胸筋下部を鍛えてくれるため丸みの形がくっきり出る胸を手に入れられますし、二の腕に付いた余分な脂肪を落とす役割もあります。
それでは、ディップスをする事でさらにどんな効果が得られるのか、さらに効果を実感するためにはどうして行けば良いのかについて皆さまにお伝えできればな!と思います。
Contents
ディップスのやり方は?
まずは効果について説明をする前に、改めて簡単にディップスのやり方について触れてみようと思います。
最大限に効果を得るためには、まずは正しいフォームを身に付けておく事が先決です。いくらがむしゃらにディップスをしても、間違ったフォームですと狙った筋肉に刺激が行かなくなってしまいます。
やり方としましては、まず両手でバーを持ちます。この時に手首は反り返っていると、手を放して体重を加えた時に手首を傷めてしまう原因になりますので、あくまでも手首は自然な状態で握るように意識しましょう。
足を地面から離しましたら、ゆっくりと息を吸いながらある程度時間をかけて、大胸筋が引き伸ばされていく感覚を味わいながら下ろしていきます。下ろす位置は、肘の角度が90度になるまで下ろせるのが理想的。
下ろし終えましたら、今度は吸った息をフーっと吐きながら大胸筋の収縮を感じるようにグッと上げて行きます。この時も上体は前傾させたままで、身体が起き上がらないように体幹の力を込めて微調整して行きます。
肘が伸びきる一歩手前でキープをしてディップスの1回の動作が終了になります。さらに詳しいフォームについて知りたい方は、ディップスの正しいやり方は?のページも併せてご覧ください。
ディップスで鍛えられる筋肉
ディップスはメインとして大胸筋と上腕三頭筋、補助的に肩の筋肉である三角筋を鍛える事が出来ます。
ベンチプレスはバーベルで行う場合、潰れると言う、いわゆるこれ以上持ち上げられなくなってバーに押しつぶされてしまう事もありますが、ディップスであればこのような心配もないのが魅力の1つ。
1人だけでトレーニングをする場合でも、好きなだけ追い込む事が出来ますので、同じ大胸筋下部を鍛えるデクラインベンチプレスよりも初心者さんには遥かにこちらのディップスがおすすめなんです。
1.大胸筋下部
特に大胸筋の下部は一般的なフラットベンチプレスでは鍛えられにくくてですね、ディップスかデクラインベンチプレスなどをしないと鍛える事が出来ないのが特徴なんです。
大胸筋は上部中央下部、さらに細かく分けるのであれば外側と内側にまで分類されるのですが、綺麗な大胸筋を作り出したいのであれば、くっきり胸のラインが出るディップスをやり込む事は大切なんです。
これは男性であっても女性であっても一緒。デクラインベンチプレスは角度が付けられるベンチが無いと出来ませんが、ディップスであれば簡単に始められますので、是非とも今日から胸のトレーニングとして組み込んでみて下さい!
2.上腕三頭筋
上腕三頭筋、いわゆる二の腕の部分を鍛えられるのもディップスの特徴です。
腕を太くしたい男性は、筋トレについての知識が無いと力こぶである上腕二頭筋を鍛えがちですが、実は上腕の筋肉は三頭筋がおよそ3分の2を占めています。
そのため、Tシャツをパンパンにさせてしまうほど、ぶっとい腕を目指しているのであれば上腕三頭筋を鍛えて行く方が効率が良いんですよ!
女性にとっても二の腕はたるんでしまったりと、ダイエットを行う際に切っても切れない部位になりますので、ディップスで二の腕を引きしまておく事はダイエット成功へのゴールへまた一歩近づく事が出来るはず!
ディップスを行う際に、脇を開くと大胸筋に刺激が入りやすくなり、逆に脇を閉じる事でこちらの上腕三頭筋に刺激をジンジンと加える事が出来ます。
この2つのどちらを重点的に鍛えたいかで、脇を開くか閉じるかのやり方にバリエーションを加えてみるのが良いでしょう。
3.三角筋
ディップスでは大胸筋の下部と上腕三頭筋を主に鍛えられますが、腕と胴体とを繋ぐ三角筋前部の筋肉を鍛える事も出来ます。
ただ、補助的に使われる筋肉ですので、メインとして三角筋を鍛えるのであれば、肩のトレーニングとしてショルダープレスやサイドレイズを行う事をおすすめします。
もし、ディップスを行ってみて大胸筋下部や二の腕よりも、肩の筋肉が使われているなーと感じるようであれば、ディップスのやり方そのものが間違っている可能性があります。
上体が前傾せずに地面と垂直のまま動作を行うと、肩を傷める原因になってしまいます。
また、狙った筋肉に正しく刺激が加わらない時には、カメラで自分のフォームを撮影してみるとどこがダメかが一発で分かりますので、肩ばかり疲れてしまうと言う方は是非とも試してみて下さい!
私も筋トレ初心者の時は、よく鏡を見ながら、カメラで撮影してもらいながらトレーニングをしていたものです・・!
ディップスの効果を最大限高めていくために!
ただディップスの回数を10回、20回、30回とこなしているだけでは、最初の内は筋肉痛を感じていたとしてもその内慣れてきてしまいます。
ここからは、自重トレーニングとしても行えるディップスで、最大限の効果を味わうためにはどうすれば良いのか、について書いてみようと思います。
1.加重で筋肉に刺激を加える
自分の体重だけを利用したディップスはすぐに負荷に慣れてしまうものです。
特に体重の軽い方ほど、ウエイトを背負っていない状態ですので、ものの2~3日も練習すればサクサク行えるようになるぐらい。筋肉痛にならないと悩みを抱える方も・・・。
それでも、50回100回と限界まで追い込んでいけば良いんじゃないの・・・?と感じますよね。ですが、筋肥大を目指していくためにディップスをしているのであれば、低負荷高回数ですと効果を実感出来ない可能性があります。
そんな時には、お金がかかってしまいますが、ディッピングベルトを購入して加重のディップスを行ってみる事をおすすめします。
出来る限り10~15回ぐらいで限界を迎えられるような重量に調整してトレーニングを行うと効果的ですよ!皆さまそれぞれの筋力に合わせて10kg、20kgと重量をどんどん加えて行きましょう!
2.ベンチプレス後の追い込みとして!
先ほどもちょろっと触れましたが、ディップスは体重が軽ければ軽いほど、サクサク行えてしまうトレーニングですので、人によってはディップスだけではパンプアップ感を味わえないと言う方もいます。
そのような場合には、ディップスを単体として行うのではなくて、ベンチプレスやダンベルフライなどの胸を鍛えるトレーニングの最後の追い込みとして、取りいれてみる事をおすすめします。
既に大胸筋がパンプアップしてこれ以上動かせないって時であれば、自重トレーニングであるディップスであったとしても、ドバドバと乳酸を大胸筋内に溜める事が出来てしまいます。
私的におすすめの追い込み方が、胸を鍛えるトレーニングの1番最後にディップスを取りいれる事。このやり方であれば、ディップスだけでは効かせられないと言う方でも大胸筋の乳酸地獄を味わえますので、是非試してみて下さい!
3.本格的に追い込むのであればネガティブ動作のみ行う
筋トレには大きく分けて2種類の動作があり、1つが筋肉を収縮していくポジティブ動作、もう1つが筋肉が引き伸ばされていくネガティブ動作です。
この内、筋肥大に良いとされているのが筋肉が引き伸ばされるネガティブ動作、つまりディップスで言えば下ろしていく時の運動の方になります。
ですので、これ以上肘を伸ばし切る事が出来ない・・!と言う時には、負荷に耐えるようにしながら下まで下ろし終えましたら、足を付いて再び下ろす動作に入るのも1つの手段になります。
ベンチプレスではこのネガティブ動作を行うためには、トレーニングパートナーに補助に付いて貰わなければ行う事は出来ないんです。
ですが、ディップスの場合1人でもこのネガティブ動作が行えますので、追い込みたい時にはベンチプレスよりも断然おすすめなんですよ。
ディップスが1回も出来ない時は?
ディップスは大胸筋下部を鍛える効果として比較的初心者でも取り組みやすいですが、あまりに筋力が無いと足を浮かせた状態では1回も出来ない、つらいと言う方もいます。
そんな時はいきなり腕だけで体重を支えるのではなく、まずは台に足を乗せ、身体を前に傾けた状態でディップスを行ってみましょう。これなら位置調整も出来るので、どんな方でも行えるはず!
無理をして三角筋や僧帽筋に刺激が入る間違ったディップスを行うのであれば、最初は形はあまりよろしくなくてもこう言った無理なく行えるように独自にアレンジを加えて行くのも理想の身体を作り出すためのコツです。
もちろんただ、腕の曲げ伸ばしを行うだけではいけませんよ?しっかりとディップスで効かせられる筋肉である、大胸筋や上腕三頭筋の収縮を感じられているか、確かめながら行うようにしてくださいね。
そしてこのやり方に徐々に慣れてきたようであれば、足を浮かせたディップスにもチャレンジしてみましょう!
ディップスで手が痛くなる時は?
ディップスで手が痛くなる原因として考えられるのは2つあり、1つは手首が反りかえっている事、もう1つはバーに押し付けられて手のひらが痛くなってしまう事があります。
まずは手首が反りかえっている事なのですが、バーを握る時にこのような状態になっていますと、全体重が手首にのしかかる訳ですから、当然無理な力が手首へと加わる事になってしまうんです。
手首の骨や筋肉は比較的身体の中でも細いので、反り返らせた状態でディップスを行うとすぐに傷めてしまいます。ですので、手首は寝かさずにしっかりと親指の付け根からバーを持つ事を心がければ手首が反りかえる事は無くなります。
そして2つ目の手のひらが痛いは、トレーニンググローブを付ける事で解消されると思います。筋トレを始めたばかりの頃はダンベルやバーベルを握る事に慣れていなくて手のひらが柔らかいと言う事もあり、すぐに痛みを感じてしまうんです。
今後高重量のベンチプレスなどを行うのであればあって損はないアイテムですので、手が痛くてどうしてもディップスが出来ないのであれば購入してみる価値はあると思いますよ!